2014年7月31日木曜日

ベレエ帽デート

こんにちはしょこまろです。
青い海、白い砂浜、コットンのベレエ帽。夏真っ盛りですね。
どんどんブログを書けという闇の組織の圧力で銃を突きつけられながら書いています。
ペットミさんはクロロホルムを嗅がされ椅子にロープで括りつけられてグッタリしています。
手書きだったら字が読めないほど震えています。
このままだと二人とも危ない・・・逃げないければ・・・。

以前、私のはじめて買ったベレエ帽のお話を私の個人ブログに書いたので、今回はその後のベレエ帽ライフについて書こうと思います。

はじめてベレエ帽を買った日から、とても気に入っていたのですがあまりにも父と母がバカにするので隠れてコソコソかぶる日々が続いていました。

その頃私の中で一番お洒落な週末の過ごし方は、渋谷でまずレコードを見て(だいたいWAVEで待ち合わせ)、洋服をみに行き、表参道・原宿方面にある きつつトランスコンチネンツ(今cocotiとかTOMORROWLANDがあるあたりにあった洋服屋さん。カフェの走り。)の奥にあるカフェで飲んだ事 もない、見た目がお洒落な、妙に高い(確か¥800)オランジーナを飲むのが通例でした。
もしくはディスプレイされていた、瓶に入った渡来品のクランベリージュース。
お洒落だから。
クランベリージュース。今でこそ美味しくて飲むけれど、祖父母と同居の家庭で分かりやすい味に慣れている中学生にはとても難しい味がしました。(赤い酸っぱい水にしか思えなかった)
一番最初にレコード屋さんに行くのも訳があって、レコードの袋を持って歩くのがお洒落だと思っていたから。
もう無理矢理お洒落になろうとしてたな、と今になると滑稽に思えます。

そんなお洒落になりたくて仕方がない中1の頃、はじめて学校の男の子からデートに誘われました。相手は同級生の背の高いバスケ部の男の子でした。
(私の中学校ではサッカー部かバスケ部 or 背が高いだけでモテていました)
バスケ部といったらスラムダンク全盛期のその頃、校内ヒエラルキー最上層部に属する男子です。
そんな彼から何を思ったか文系の不可触民である私にデートのお誘いが来たのです。

幼稚園から高校までほぼ同じメンバーという1学年150人程度の少人数の学校なので、彼の事は小学校からよく知っていて、毎日電話で1時間以上話す(何話してたんだろう)くらい仲の良い男の子で、恋愛感情が無かったので突然のお誘いにびっくりしました。

デート前日、電話で「どこにいく?」と聞かれたので、その当時の愛読雑誌『宝島』の記事を参考に、私が「後楽園遊園地にいきたい」と言ったので行き先は後楽園遊園地になり翌日の待ち合わせ時間を決めて電話を切りました。
そこからが戦いです。
「何を着ていくのが正解か。」これに尽きます。
普段制服でしか会わない、小学校の林間学校以来の私服です。
可愛くってお洒落な女の子だって思われたい!けど、同級生とはちょっと違う個性的な自分も見てほしい!悩みに悩んで当日のコーディネイトを決めました。

60'sっぽいロングポイントの白いシャツ、
アニエスb.の濃ピンク色のボーダーのワンピースからはシャツの襟と袖が出るように、
手首には細い革ひも(エビアンホルダーと同時期に流行っていたもの)
もちろん頭にはお気に入りのベレエ帽。
とびきりのお洒落。最高の自分。
ベレエ帽をおさえつつ後楽園遊園地のジェットコースターに乗りつつ『キャー』。
そんな自分を想像し、意気揚々と彼が迎えに来てくれる地元の駅へ。
少し早めに着いちゃった♡

待っていると彼がやってきました。
彼のお姉ちゃんはアメリカンスクールに通っていたのでその影響でしょうか。完全にアメリカンカジュアル。ラルフローレンです。ポロ。馬の上に人乗ってるマークのやつ。
「好みとは違うけどまあいいか」そんな風に思ったのを今でも覚えています。
毎日話しているのに、私服というだけで学校とは違う少しぎこちない二人。
緊張してるのか、いつもより口数の少ない彼。
けれどもそれは初デート。何がなんだか分からないけどドキドキとワクワクを織り交ぜた最高に幸せな時。お化け屋敷に入ったり、ジェットコースターに乗ったり楽しい時間はあっという間に過ぎ、帰る時間になりました。

彼は私よりも先の駅に住んでいたので、私の自宅のある駅まで一緒に電車で帰り、ホームで別れました。
明日学校で会えるのに、しばしの別れを惜しむようにドアが閉まって走り出す電車に向かって手を振って。
長い時間のなんともいえない緊張からの解放感とデートの幸福感をお土産に最寄り駅からの帰路につきました。

翌日、少し晴れ晴れとした気分で学校に向かい、何事もなかったかのように一日が終わりました。
「私たちってつきあっているのかな?だとしたら学年で一番最初につきあったカップルだな」とかそんな事を一日考えて過ごしていました。
放課後、ベランダで本を読んでいると彼がやってきました。
「なんか言われるのかな・・・『つき合って』って改めて言われるのかな・・・」と
ドキドキしながら彼が話すのを待っていると。

ポロ「あのさあ・・・おまえ、ちょっとはずかしいんだよね」
私「え?」
ポロ「ベレエ帽とか恥ずかしいんだよね・・・一緒に歩くの・・・」
私「え?」
ポロ「恥ずかしいんだよっ!なんであんな格好で来るんだよ!ベレエ帽なんて普通かぶらなくない?・・・・・・恥ずかしいんだよっ!」

そう言い捨て彼は去っていきました。
終了。

衝撃的すぎてそのあとの事はあまり覚えてません。
今考えると、中1の同級生の男の子とデートするのに個性むき出しの格好で行くなんて危険だという事が理解出来ますが、『同級生とはちょっと違う個性的な自分も見てほしい!』なんて、不安定な自我を出したが最後。
恥の代名詞みたいに言われて終了です。手前を呪え!

その日以降『ベレエ帽を可愛いって言ってくれる男の子としかつき合わない』と心に決めました。

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